なないろ通信STAFF BLOG

アンデシュ・ハンセン著「スマホ脳」（新潮新書）を読みました。著者はスウェーデンの精神科医です。スウェーデンでは大人の9人に一人が抗うつ薬を使っているそうです。コロナ危機でGAFAが未曽有の利益を上げていますが、スマホなどに関連した睡眠障害、うつ、依存などが世界的に増えているのも事実です。
GAFAが悪いというのではない。著者は「人間の脳はデジタル社会に適応していない」という事を様々なデータを駆使して教えてくれます。
「自動車の事故が多いから自動車をこの世から無くそう」というのはナンセンスです。しかし、スティーブ・ジョブズがわが子にiPadを触らせなかったのも有名な話です。
巻末にデジタル時代のアドバイスとして「友達と会うときはスマホをマナーモードにして遠ざけて、相手に集中しよう」「目覚まし時計と腕時計を買おう」「運動はストレスレベルを下げるのに最適」など具体的で参考になることも書いてくれています。
スマホやiPadなどデジタル機器、フェイスブックやツイッター、ラインなどのSNSとどうつきあっていくかは社会全体で議論が必要だが、一読の価値ある本です。

院長